2010年02月21日

CAD I + 建築の世界(予告)

2月13・14・20日の3日間、東京サテライトでCAD I のスクーリングが開催されました。
今回もユニテを題材に、インフィルを設計するという課題でしたが、今回もなかなか面白いアイディアが幾つか見られました。スケルトンが非常に強いキャラクターを持っているので、それを活かしつつ、しかし捉われすぎない、その辺のサジ加減がなかなか難しいところです。
今年度は、住宅という制約を取り払って自由なテーマ設定で臨んできましたが、設計課題の初級編として次につながっていくような学習ができたという意味で、一定の成果が得られたのではないか、と感じています。細かい部分で改善すべき点はありますが・・・。

本来であれば、今年度のスクーリングはこれにて終了、となるところですが、今年はもう1日だけ出番があります。今日から開催されている「建築の世界」で、最終日28日(日)に講義を行ないます。この科目は、担当講師が好きな内容で建築についての授業を行なうというもので、建築の見学があったりしてとても楽しいスクーリングなのですが・・・おそらく2日間は見学があると思われるので、僕は思い切って(?)終日室内にこもっちゃおうと考えています(学生の皆さんには不評かもしれませんが)。
僕が担当している通信(レポート)科目「現代建築論」の特別講義版といった趣で、とにかく近代から現代まで重要な建築家を片っ端から紹介していこう、と思っているのですが・・・膨大な資料を準備して整理しなければいけないので、今週はちょっと大変そう。
posted by kuharc at 23:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ASU

2009年11月04日

CAD III Tokyo

今年度最後のCAD IIIのスクーリングが、ASU東京サテライトにて2週にわたって行なわれました。
今回は、なかなか意欲的な作品が多かったと思います。単に住宅を作るのではなく、しっかりとした空間的なテーマを持って臨んでいましたし、それが一定以上のレベルで結実していました。
このときに注意したいのが、コンセプトの明確化です。一番やりたいことをハッキリと伝えることがとても重要。そのためには、すべての部分が連動するようにデザインされている必要があります。コンセプトに合わせて、全体がイキイキと一体化するようにデザインされていれば、自ずと空間としての特徴が現れてきます。
初めのうちは、ついつい欲張って、あれもこれもやってみよう、というようになりがち。部分部分はそれで良いかもしれませんが、全体でみると散漫な印象で、何をやりたいのかが分かりづらくなってしまいます。
今回の皆さんの作品を見てみると、もう少し整理すれば、グッとレベルが上がるだろうな、というものが多かったです。「整理」というのは、何かを減らすというネガティブな意味ではなく、不純物を取り除くというポジティブな意味です。今回の経験を、次にうまくつなげていってほしいですね。
 
posted by kuharc at 21:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | ASU

2009年09月28日

CAD II Tokyo

今回のCAD IIは変則日程(シルバーウィークの最後の2日間+土曜日の飛び石)ということもあり、わずか5名の受講生。通常なら、石崎先生がお一人でご担当されるところなのですが、新型インフル対応ということもあり、僕も参加することになりました。

いつもは学生が多くて、とにかく一日中休む間もないのがCAD IIなんです。PCを使った授業ですから、学生を呼ぶわけにもいかず、こちらが移動しなければならないので、夕方になると足腰にかなりのダメージが(もう歳ですからね…)。エスキースをして、CAD操作の質問に答えていくのですが、全員の要望に完全に応えるのは、時間的に難しいわけで、ある程度は自主性を持ってやっていただくことになります。それでも、もう少し見てあげたかったな、というケースはままあります。


しかし、今回はその逆。巡回してもすぐに終わってしまいますし、質問もひっきりなしというわけではありませんから、良くない言い方をすれば「ヒマ」なのです。でも、手取り足取り教えるのはデザインの授業には合いませんし、自分で考えて作らないと結局身にならないので、言いたいこともグッとこらえなければいけません。これが、思った以上につらいことでした。

最終的に完成した作品は、なかなかのクオリティ。いつも以上に時間を掛け、アドバイスを受けながら進めることができた成果でしょう。講評ではいろいろと指摘しましたから、あんなに時間があったんだから早く言ってくれればいいのに、と思ったかもしれません。が、自分の現在の実力をぶつけて作品を作ること、そしてその総括を次の設計課題に生かすことが重要ですから、それで良いのです。
自分に足りないなと感じたところは、実際の建築を見たり、建築家の作品集や雑誌など読んだりして、力を付けていっていただきたいと思います。
posted by kuharc at 23:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | ASU

2009年08月29日

CAD I Tokyo

今年度2回目(於東京)のCAD Iスクーリングでした。
前回は、初めてということもあり、自由な発想を引き出そうとして課題設定したので、それは一定の成果を見たのですが、住戸間の吹抜や動線もOKにしてしまったため、やや何でもアリという感じにもなってしまいました。
それでは、街路(中廊下)やブリーズソレイユの意味が薄れてしまうので、今回は住戸割は侵さないというルールを追加してみました。
結果は上々だったと思います。街路を開き、建築とプログラムにもマッチさせる、という課題の意図を理解し、意欲的に取り組んだ作品が多く出てきました。

今回もう一つ試みたのは、初日のコルビジェとユニテに関するレクチャーの時間を長めに取ったこと。これを理解しないと、課題の意味が半減してしまうからです。
これについては、功罪半ばという感じ。設計内容に良い影響を与えたのは明らかですが、一方で2日目の作業時間が少々圧迫され、作品の完成度に若干影響したと思います。採点にはそのあたりを加味していますけどね。

いずれにしても、設計系のスクーリングが初めて、あるいは二度目という人がほとんどなので、入門編としての内容を充実させるように心がけたつもり。今回のスクーリングをきっかけに、建築に関する広範な興味を持っていただけたら良いと思います。
そしてまずは、「実際に建築を見学!」ですね。
posted by kuharc at 18:34 | Comment(3) | TrackBack(0) | ASU

2009年07月20日

CAD II tokyo

今回は三連休を利用したスクーリングでした。三日間連続の授業は、やっぱり疲れますよね。学生の皆さんは遠方からの方も多かったので、もっと大変だったと思います。お疲れさまでした。

今回は、三次元のモデル作りという基本が、皆さんしっかりクリアできていました。レベルが高かったと言えますが、そのぶん囲われた内部空間を形成してしまった作品も多く見受けられました。
壁をたった一枚立てることで発生する空間、これを組み合わせることで建築のようなものを作ろう、というのがCAD IIの主旨であることを考えると、囲うことで領域を作るのは、やや安易な選択と言えるでしょう。
壁、階段、ブリッジ、開口という最小限の建築的要素で開ける可能性について、もう少し考えてみるのも良いのではないでしょうか。

皆さんの作品を見ていてあらためて感じたのは、プランの大切さ。三次元的な思考でデザインを進めなさい、と指導しているのに、矛盾していると感じるかもしれませんが…。
空間を構成する要素が少ないからこそ、相互は緊密な関係性を持つ必要があります。そのためには、デザインの意図に合致したプランが必須です。これが立ち上がることで、全体が連動して首尾一貫した立体になるのです。
実際には、三次元(模型やCG)と二次元(平面スケッチ)を行ったり来たりしながら、多角的にデザインを進めていくんですけどね。
posted by kuharc at 19:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | ASU

2009年06月29日

ASU卒業研究オリエンテーション

昨日、愛産大通信教育部造形学部建築学科の、今年度の卒業研究のオリエンテーション(東京)がありました。

今年もいよいよ、この季節がやって来たな、という感じ。学生の皆さんは、これから半年あまり公私共に忙しくて大変だと思いますが、これ以上ないくらい充実した期間でもあります。後から悔いを残さないように、完全燃焼しましょう。

今年度から、卒業研究の進め方のディテールに少し変更がありました。最も大きな変更が、面接指導は原則として、オープン教室開催日に東京サテライトで行なうということでしょう。
昨年までは、久原チームは事務所(クハラ・アーキテクツ)で面接指導をやってました。僕好みの資料はいっぱいあるし、時間は気にしなくていいし、落ち着いてできるし、といった理由からそうしていたのですが、それができなくなるのは少々残念な気もします…。
でも、多くのチームが同日に同じ場所で集まるのであれば、違うメリットが生まれそうです。
他の先生方がどんな指導をしていて、どんなペースで進めているか、など学生どうしでお互いに情報交換できますし、ちょっと他のチームにお邪魔して、実際に体験してみるのも面白いですよね。うまくいけば、その先生にエスキースしてもらえるかもしれません。
いつも言っていることですが、同じアイディアを見せても、先生によって言うことは違います。ですから、いろいろな先生に自分の考えを伝え、意見を乞うことは、新たな着想を得る上でとても有効なことなのです。もちろん、最初から一貫して見てくれている担当の先生の意見を軸にした方が良いですけれどね。
オープン教室で僕を見掛けたら、気軽に意見を聞いてみてください。

posted by kuharc at 19:40 | Comment(2) | TrackBack(0) | ASU

2009年06月14日

CAD I Tokyo

三連続スクーリングのトリはCAD I でした。
CAD I は今年度から担当になった新規科目。過去に何度かお手伝いしたことはあるので、全く初めてというわけではなかったのですが、今年度からテキストが変わったため手探りの部分もあり、進行上難しいところがありました。そのため、解説でもたついたり、バタバタしてしまった点は、受講生の皆さんには申し訳なく思っています。

一方、設計課題の内容も今回刷新し、より自由度の高いチャレンジングなものになりました。
ユニテ・ダビタシオン(マルセイユ)は単なる集合住宅ではなく、さまざまな機能を包含した小さな「街」である、そしてあの有名な中廊下は「街路」である、という前提の元に、「街路」のポテンシャルを十全に引き出し、ユニテ住民の豊かな生活に貢献できるようなインフィルのプログラムを考え、それにふさわしい空間を設計せよ、という課題。

年度初めということで、多くの受講生が初めての設計課題だったということ、更にCAD操作を学習してすぐに、自身の設計をCADを使って作図しなければならないこと、などを考えると、正直ちょっとハードルが高いかなと思っていましたが…なかなかどうして、皆さん内容的にも作図的にもかなりのクオリティできっちりと作品を仕上げてきて、本当に驚かされました。人数が非常に多く、とても短い時間でのプレゼンテーションを要求されたにも関わらず、皆さんしっかりと発表できていたのも素晴らしかった。
あえて言うなら、ハッと驚くような案がなかったのは少し残念でしたね。初心者ならではの、常識にしばられない自由な発想を期待していたところもあったのですが、全体的に似たような感じが多かった。

今回「自由に」と言われて戸惑った人も多かったのではないでしょうか。そんな風に言われていろいろと考えてはみたものの、実際に図面を書きながら、やっぱりこれはあり得ないよね、とアイディアを取捨選択しながら設計を進めたと思います。
しかし、実はその「あり得ない」部分にこそ、ヒントがあったりします。自分が当たり前だと感じる、その判断基準を良く考えてみると、なぜそうなのかハッキリしないことは、実は結構沢山あります。私たちは何となく、その「当たり前」を受け入れているだけだったりします。
それを問い直してみることが、人とは少し違うアイディアを生み出すきっかけになります。常に「本当にそうかな?」と考えることが、デザインの第一歩ではないかと思います。
そんなことを、スクーリングを通じて少しでも感じていただけたら良かったのですが、どうだったでしょうか。

posted by kuharc at 23:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | ASU

2009年06月01日

CAD III tokyo

五週にわたる怒涛のスクーリング三連発の第二弾、CAD IIIが、昨日終わりました。

CAD IIIは、CAD IIの内容を発展させ、三次元的な思考で住宅を設計しようという課題。建築を始めたばかりの時は、外郭を決めてその中を間仕切るような発想に陥りがち。そうではなく、もっと自由なアプローチで取り組んでほしいのです。

今回は初日が土曜日、そのあと一週空いてニ・三日目ということで、ゆっくり考える時間があったせいか、住宅として細かく設計されている作品が、数多く見られました。しかし一方で、ハッとするような弾けた作品が少なく、物足りなさも感じました。時間を掛けたゆえに、自分が良く知っている「住宅」に、知らず知らずのうちに近づいてしまったのです。(それはイントロプログラムのせいもあるかもしれませんが…。)
私たちは何かについて考えるとき、どうしても既成概念に捕われてしまいます。そのことを自覚しなければ、新しいものを生み出すことはできません。今回の課題は「住宅」だけれど、部屋や機能などを細かく考えずに、立体的な空間構成を設計しましょう、と再三言いましたが、それでもなお引っ張られてしまうのです。その「当たり前」のハードルをどうやって下げるのかを、常に意識する必要があります。

とは言え、馴れないCADを使って、わずか三日間であれだけのクオリティでCGをモノにできたことは、称賛に値します。このスクーリングで各自が得た経験を、次に活かしていただきたいと思います。そして、やがて来る卒業研究につなげていきたいですね。
posted by kuharc at 19:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | ASU

2009年05月23日

CAD II TOKYO

先週から、東京でも今年度のASU通信教育部のCAD系のスクーリングが始まりました。最初はCAD IIで、今日はその最終日。

CAD IIは、壁・階段・スラブといった建築の基本的な構成要素を使って、空間や領域を意識させる小さな立体を作ろう、という課題。これを、三次元CADを使って設計します。やることは簡単ですが、それだけに深くて難しい内容です。

今回は大人数でしたが、皆さん非常に熱心に取り組んでくれたので、とても濃い授業になったと思います。ほとんどの方が朝早く登校して設計に取り掛かっていたり、講評で積極的に質問があったり、普段はなかなか見られない光景で、感心しました。この積極性をキープしていって欲しいと思います。
完成した作品も力作揃いでした。もちろん、限られた時間の作業なので、完全に満足というわけには行かないでしょうが、今回のエスキースや講評で受けたアドバイスを良く咀嚼し、次につなげていって下さい。

ところで、今年度からイントロプログラムが始まっています。CAD系科目でもそれぞれ課題があるので、これからスクーリングを受講される方は、必ずこれをやって来て下さい。授業の理解の助けになるでしょう。
posted by kuharc at 19:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ASU

2009年05月04日

名古屋で最後のスクーリング

CAD IIに引き続き、CAD IIIスクーリングが、名古屋サテライトにて開催されました。
いよいよ今回が、名古屋地区での最後のスクーリングです。泊りがけで来るのは大変ですが、これで終わりだと思うと、寂しい感じがします。
というのは、ASU通信教育部の卒業研究は、大きく東京と名古屋の2つのグループに分けて進めるのですが、昨年まではその全員を知っていたので、どんな作品を作り上げたのかを見ることが楽しみだったのです。でも今後は知り合う機会がなかなかありませんからね…まあ、仕方ないですけど。
今回はラストにふさわしく(?)、スクーリング初日の夜に懇親会を企画していただき、また先日のCAD IIを受講した学生さんや、卒業生の方にまで参加してもらって、とても嬉しかったです。いろいろとお話しできて、楽しい時間でした。

さて、スクーリングの方ですが、人数が多かったこともあり時間的に厳しかったです。受講された皆さんも大変だったと思います。講評もややショートバージョンになってしまいましたが、逆にバラエティに富んだ作品を見ることができて、勉強になったところもあったと思います。
今回は、床のレベル差を有効に使った案が多かったように感じました。単純な階層で考えるのではなく、ACAならではの立体的なスタディを上手く進めることができたのだと思います。
授業の中でもお話ししましたが、これは建築の設計において大変重要なことです。三次元CADや模型によるスタディで手を抜いてはいけませんし、スケッチしか書けない状況なら、断面を書いてみると良いでしょう。
床、壁、開口といった要素が狙いどおりの空間を作り上げるために貢献しているかどうか。そのスタディにも、立体的な思考は欠かせません。一つ一つの要素が幾つもの意味を持ち、相互に作用しながら重層的な関係性を作れば、空間は生き生きとしたイメージを持ち始めます。
安易に要素を増やすのではなく、限られたリソースを有効に使うように心がけると良いと思います。
posted by kuharc at 19:09 | Comment(3) | TrackBack(0) | ASU

2009年04月29日

CAD II at NAGOYA

いよいよ、今年度の愛産大通信教育部のスクーリングが始まりました。
2月以降お休みで、少しの間ゆっくりできたのですが、これからしばらく怒涛のようにスクーリングが続きます。ちょっと大変…

今回は、名古屋サテライトにおけるCAD IIスクーリング。昨年度まで岡崎校舎で行われていた科目ですが、今年度から金山での開催になりました。名古屋駅からとても近くて、東京在住の僕にとっては大変ありがたいことです。
…が、今年度からCAD系の科目も東京と名古屋で別の講師陣が担当することになったので、名古屋サテライトに来るのは、もうあとわずか。今回のCAD IIと、今週末のCAD IIIは、引継のため特別に参加しているのです。

そんな貴重なスクーリングを受講されたラッキー(?)な方たちは30名。大所帯でどうなるか、ちょっと心配でしたが、皆さん優秀で、積極的に取り組んでいただいたおかげで、スムーズに進めることができました。
デザインする時間はいつもよりちょっぴり短めでしたが、そのぶん全員の講評ができました。あれだけのボリュームで話を聞くと、自分の作品にはない視点を沢山発見できて、結構ためになると思います。やや辛口のコメントに凹んだ方もいるかもしれませんが、一定の成果が上がっているからこそ、次にどういうステップを踏むべきか、という話になるわけですから、前向きに捉えていただきたいと思います。

今回は、スクーリング中から学生どうしの交流が活発で、とても良い事だと感じました。通信教育はどうしても孤独な作業になりがちですが、スクーリングを通じて得たネットワークで情報交換しながら進めると、成果は必ず大きなものになります。やがて来る卒業研究にも、役立つことでしょう。
僕にも多くの方が積極的に話しかけてくれましたが、これもとても重要なこと。これからのスクーリングでいろんな先生方にお会いすることになりますが、建築についての話が聞ける貴重な機会ですから、逃す手はありません。その姿勢で、楽しく勉強を進めていきましょう。
posted by kuharc at 20:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | ASU

2009年03月30日

ASU卒業懇親会@東京

先週の土曜日に、愛知産業大学通信教育部の卒業懇親会が東京サテライトにて行なわれました。これは、東京では昨年に続き二度目の開催。我々東京在住の講師陣は、岡崎で行なわれる卒業式には出席しないため、何となく次の年度に続いて行くような感じだったのですが、懇親会が行なわれるようになって、一区切り付くことが実感できるようになりました。(名古屋の学生さんたちとお会いできないのは残念ですけれど。)

卒業研究が始まると、指導を受ける教官ごとにグループに分かれて研究を進めるため、自分の先生以外とは何となく距離感を感じて話しづらかった、というような声も少し聞いたのですが…。スクーリングで、またレポートで、作品や研究に触れ、その人がどんな卒業研究作品を作り上げたのか、とても興味を持って見ていますし、教える側としてはそんな距離感は感じていません。
ちょっと話は脱線しますが、卒業研究を進める際に、担当以外の先生のエスキースを受けるのだって、全然アリだと思うのです。もちろん、メインで継続して指導を受けるのは担当の先生ですが、チャンスがあれば、どんどん色んな人の意見を聞くと良いのです。教える側には、変なバリアはありません。
それと同じで、懇親会のような機会でも積極的に話をしてみると良いと思います。卒業研究についての感想などを聞いてみたりだとか。…まあ、今年はもう終わってしまいましたが。

懇親会で、学生の皆さんが歌ってくれた「仰げば尊し」は、僕は受ける側に立つのが初めてだったこともあって少々恥ずかしい感じでしたが、これで今年も終わりなんだなという淋しさを実感させてくれました。
来年はどんなことになるのやら。
posted by kuharc at 23:55 | Comment(2) | TrackBack(0) | ASU

2009年02月11日

ASU CAD I TOKYO

先週末と今週の祝日の三日間で、僕にとっては今年度最後のスクーリングがありました。本来なら昨年末で終わっていたはずだったのですが、諸般の都合により、今回はCAD I(通常は担当ではない)を、代打でお手伝い(昨夏以来)させていただきました。
年度末ということもあり、受講者はかなり少なめだったのですが、おかげでかなり濃密な授業ができたのではないか、と思います。どうしてもCADの操作方法について学ばなければいけないので、普段はなかなかデザインの方にゆっくりと時間を割く事が出来ないのです。しかし、今回はその点がスムーズに進み、そのぶんエスキースや講評にじっくり取り組むことができました。ちょっとお得な回だったかもしれません。それは、作品の出来栄えに顕著に表れていました。
 
以前にも書いたとおり、CAD Iではユニテ・ダビタシオン(マルセイユ)のスケルトンを利用して、住戸の設計を行なうという内容の課題です。独特の空間を活かしつつ、コンセプトに合った空間を作り込んでいかなければいけません。結構難しい課題なのですが、皆さん高いクオリティでアイディアをまとめていて、良くできていたと思います。また、AutoCADは初めてという方が殆どだったと思いますが、作図もなかなかしっかりしていましたね。
 
来年度からは、東京のCADのスクーリングはI・II・IIIと同じ講師陣で一貫したプログラムで取り込めることになりました。これを活かし、更に授業内容をブラッシュアップしていきたいと考えています。
posted by kuharc at 23:30 | Comment(3) | TrackBack(0) | ASU

2009年01月31日

ASU 卒業研究


今日は、卒研の最終審査で岡崎にやって来ました。半年以上に渡る、学生の皆さんの苦闘の跡を見ると、感慨もひとしおなのですが…限られた時間で審査しなければならないので、感傷に浸っている暇はありません。
幾つかの教室にズラリとパネルと模型を、速やかに、しかし念入りに見て行きます。非常に集中する必要があるので、今は少々グッタリしています^^;

今年度の作品を見た印象は、全体的なレベルが更に上がってきたということ。著しく完成度の低い作品は数えるほどで、ほぼ同じようなクオリティの範囲内に含まれるものが多かったように思います。逆に言うと、突出した作品も少なめだったかな…でも、昨年も同じように感じた気がするので、審査後の所感はこんなものなのかもしれません。

作品のレベルが上がると欲が出てくるもので…社会に積極的に働きかけ、関係性を持つようなコンセプトを持つ作品が、意外に少なかったようにも感じました。
ただ漫然とキレイな形を作るのではなく、コンセプトに基づいた意味のある形を作れば、自ずとその建築は説得力を持ちます。
調査研究に基づいて設計を進める愛産大の卒研ならば、その部分がハッキリと見えるべきなのではないでしょうか。それは、現代建築の大きな潮流にも合致しています。

…と、まあこれは来年度以降に卒研をやる人たちのためのコメントですね。
今年はもう終わってしまいました。何はともあれ、お疲れさまでした!
posted by kuharc at 18:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | ASU

2008年12月22日

ASU 卒業研究 最終面接審査

先々週末(13・14)に東京で、先週末(20・21)に名古屋で、卒業研究の最終面接審査が行なわれました。学生の皆さんは、極度の疲労と緊張で大変だったと思います。ご苦労さまでした。(僕は担当している東京の審査に参加したのですが、一応両方が終わるまで記事のアップは控えていました。)
 
6月末に卒業研究がスタートして、ほぼ半年くらい…というと長く思えますが、ほとんどの皆さんが、仕事や家庭を抱えた厳しいスケジュールの中で、時間が足りないと感じたのではないでしょうか。何とか提出にこぎつけた作品は、内容的にも表現的にも、到底満足のいく出来ではなかったと思います。また、ここまで進めてきたことが、他の先生から厳しい指摘を受けたり、よく理解されなかったり、と悔しい思いをした方も多かったと思います。
この「最終面接」の最も大きな意味は、まさにそこにあります。どうすれば、作品の意図を理解してもらえるのか。自分の作品に足りない点は何か。ここで客観的に見つめ直し、更なる上積みをして完成形に近付けていくことが重要なのです。ここからどれくらい伸びるかが、「最終提出」の作品のクオリティに直結します。先生方の厳しいコメントは、そのための叱咤激励なのです。
逆に言えば、現時点でそれなりの評価を受けて、ほとんどそのままの内容で模型だけを作り直して提出する人がいたとしたら、最終的には追い抜かれてしまいます。それくらい、この先が重要なのです。正月休みは全て返上して、最終提出まで一心不乱にがんばる、くらいの気持ちで取り組んでいただきたいと思います。
 
僕からアドバイスを送るとしたら、次に挙げる点に気を付けて、もう一度自分の案を見直してほしいと思います。
@コンセプトの的確性
ASUの卒業研究は、テーマに沿った研究の成果を元に設計を行なう、というのが大きな特徴。したがって、「テーマに対してどのような問題点を見出しているか」、「その問題点に対してどのような解決法を提示しているか」という2点が明確に示されている必要があります。そして、その内容が的確であり、社会に対して貢献できるようなものであるかどうか、という点を、再度検証する必要があります。
Aデザイン
コンセプトに基づいた建築の形が作られているかどうか、という点がなんといっても重要。問題の解決につながるような建築でなければ意味はありません。もちろん、同じようなタイプの建築についての研究、敷地の周辺環境の読込みといった要素が満たされているかどうかは基本。その上で、どのような新しい提案が成されているか、既成概念に縛られずに思考を深めているかどうか、ということを見直してみなければいけません。
Bプレゼンテーション
いくら良いことを考えてもうまく表現できなければ、何も考えていないのと同じ。パネルを見る人に与えられて極めて短い時間に、自分の考えを正確に伝える努力が成されているかどうか。加えて、自分の建築が持つ世界観のイメージが表現できているかどうか。ということを考えてみます。
 
東京の学生から質問があったのですが、曰く「どのような基準で審査するのですか?」
僕の審査基準に対する考えは、上に挙げたとおりです。他の先生方も、多少の違いはあるでしょうが、大きな方向性としては同じなのだと思います。(各項目をどう評価するかという点は、それぞれ違いがあると思いますが。)
但し、これらを十全に満たしていれば最高の評価になるのか、と問われると、必ずしもそうとは言い切れないかも。建築には、言葉で説明できる範疇を超えた力があるのです。例えば、上記の条件のうちの何かが激しく欠落していたとしても、そんなことを吹き飛ばすような素晴らしい作品ができる可能性はあります。それを否定することはできません。
ただ一つ言えるとしたら、何がしたいのかということが、建築のデザインとして強く明確に表現されていること。そのメッセージが非常に強く伝わってきて、心を揺さぶられれば、それは何よりも大切なことではないでしょうか。
 
では学生の皆さん、風邪に気を付けつつ、ラストスパートがんばりましょう。
来年以降に卒業研究を目指している人は、来春に展覧会が行なわれると思うので、是非ご覧になっていただきたいと思います。
posted by kuharc at 21:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | ASU

2008年12月06日

ASU CAD II/III TOKYO

三週に渡って、今年度最後のCAD IIとCAD IIIのスクーリングが開催されました。
例年の傾向として、この時期は受講人数が少ないので、積極的に話をしてもらえれば、きめ細かな指導を受けることができます。
まあ、春は大人数で活気ある雰囲気という良さもあるので、どちらがいいかは好みにもよると思うのですけれど。
他の設計科目と同じで、卒業研究を始める前に受講した方が良いのは間違いありませんけどね。

CAD IIは男性ばかりのクラスという珍しいケースでした。とても静かで質問も少なく、最初は少し心配でしたが、皆さん優秀で大人な感じでした。
CAD IIIはIIから引き続きの方も多く、もう少しフランクな空気でしたが、優秀さは変わらずでした。
ここまで行けると、コンセプトをもっと明快に形にしよう、などと、指導する側にも欲が出てきます。

設計を進めていくと、やりたいことがあれこれ出てきますが、それらをどんどん注ぎ込んでいくと、かえってボヤけてしまうことがあります。本当に表現したいことが最も効果的に見せられるように、全ての事象を厳密にコントロールしなければいけません。それは、デザインの強度にもつながっていきます。
今回は、そんなことを感じました。

それから、今回からレンダリングの手法を進化させて、より美しく立体的に見えるようにしてみました。
まだわからない部分も多く、皆さんには多少ご迷惑をおかけした部分もありましたが、仕上がりには満足していただけたのではないでしょうか。

冒頭にも記したとおり、今年度のスクーリングはこれで終了です。来年度からは、東京と名古屋で少し体制も変わるようですが、クオリティを高めていけるように努力していきたいと思います。
posted by kuharc at 20:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | ASU

2008年10月26日

ASU CAD III at 岡崎

三週連続の岡崎シリーズが終了しました。さすがに少し疲れましたね…。学生さんにも三週連続受講の方はいらっしゃいましたね。また、卒研の中間報告と重なっていた人も多かったと思います。皆さん、お疲れさまでした。
今週末はめっきり冷え込みましたね。おまけに陽が短くなってきたので、帰る時間には外はもう暗くなってました。藤川はのどかなところなので、何だか寂しい感じがしました。

今回のCAD IIIも、前回のCAD IIの流れを汲んで(?)、比較的大人しい雰囲気でした。皆さん、帰りの名古屋行きの電車内みたいに、積極的に話をしてくれればいいのに…と思ったりもしますが…、やっぱり話しづらいんでしょうかね?
実は、車内では気を使っていただいてるんでしょうか…。

まあそれはさておき、今回も力作ぞろいでした。が、逆にまとまりすぎて、自由さが足りなかった感があったのは、講評でもお話ししたとおり。
初めから詳細な完成形をイメージしすぎると、その枠に縛られてしまい、途中で浮かんだ発想を活かすことがなかなかできません。そうではなく、コンセプトに基づいたデザインの方向性をしっかり定め、そこにアイディアを盛り込んでいくようなイメージで、設計に取り組みと良いのではないかと思います。
ちょっとわかりづらいかな?

卒研をやっている人も多いようなので、今回の経験を活かして、自由な発想で空間を立体的にイメージしながら、設計を進めていただきたいと思います。
posted by kuharc at 19:15 | Comment(5) | TrackBack(0) | ASU

2008年10月13日

ASU CAD II at 岡崎

20081013090300.jpg

この三連休は、岡崎でCAD IIのスクーリングでした。この後ニ週に渡り、CAD IIIのスクーリングが、やはり岡崎で行われることになっており、連投になってしまうのでちょっと大変そう…

それはさておき、季節はすっかり秋。朝晩の空気はひんやり感じられ、風があると寒いくらいです。
愛産大の最寄、藤川の駅前では、稲刈りが始まってました。もう10月も半ば、すぐに年の瀬なんですね。卒業研究をやっている方にとっては、いよいよ大変な時期に差し掛かって来ました。指導する立場の我々にとっても、忙しい季節です。

今回のCAD IIは、とてもおだやかクラスでした。(不思議なことに、毎回なんとなく雰囲気が違うのです。)粛々と課題に取り組み、時間内にきっちりと作り上げて提出。秋だからなんでしょうか、とてもクール。優秀なのは良いことなのですが、実はちょっと物足りなかったかも。
時間ギリギリまで粘ってモデリングしたり、休み時間にも食い下がって質問したり、帰り際に講師をつかまえて授業以外の話を聞いたり。そんな風に熱気を持って、積極的に取り組んだ方が良いと思うのです。通信で学ぶ人にとっては、スクーリングは貴重なチャンスなんですから。
これは本科目に限った話ではありません。設計科目のスクーリングでは、色々な建築家が教えています。貪欲に話を聞いて、吸収すれば、必ず次につながっていくものです。

…そんな説教くさいことを言いたくなるのも、秋だからなんでしょうか。やれやれ。
posted by kuharc at 19:02 | Comment(3) | TrackBack(0) | ASU

2008年09月26日

ASU CAD III スクーリング

この飛石連休は、先週のCAD IIに引き続き、CAD IIIスクーリングでした。
多くの祝祭日が月曜日になって、飛石連休は珍しくなりました。学生の皆さんも、中一日をはさんで、テンションを保つのが大変だったかな。CADは学校のPCを使うので、原則として自宅で作業できませんし…。他の設計科目のようなメリットは、あまりありませんよね。
教える立場としてもやっぱり大変で、中日はダウンしてしまい、仕事が進みませんでした。

それはともかく、今回もなかなかの力作揃いでした。使い馴れないCADで、明快なコンセプトを持った住宅にまでまとめ上げた作品が多かったのは大したものです。
反面、三次元的なスタディで空間を思考する、という科目の趣旨からすると、全体的にやや弱かったような気もします。理が勝ってしまい、自由な発想が制限されたような感じ。
コンセプトを平面で思考するのではなく、空間で表現できるように訓練していくべきです。三次元CADはそのための一手段です。また、断面スケッチや模型によりスタディを進めるのも、良いでしょう。
もちろん、平面はとても大切なのですが、それだけで分かったような気になってしまうのは、大きな誤りです。

これは住宅に限った話ではありませんから、今回の経験を次に活かしていただけたらと思います。
posted by kuharc at 00:46 | Comment(4) | TrackBack(0) | ASU

2008年09月15日

ASU CAD IIスクーリング

今週末は東京でCAD IIのスクーリングでした。
スクーリングは三日でワンセットなので、三連休に開催されるのは効率が良いのですが、連続講義はやっぱり疲れます。(学生の皆さんもお疲れさまでした。)
今回は、いつもより講評の時間を長めに取りました。そのぶん設計にかけられる時間は若干短くなってしまうのですが、プレゼンテーション(もう一つの重要な要素)の良い訓練ができます。また、講評で作品についてみっちりと話を聞けることは、とても有益です。
しかし…21人はさすがに多くて、最後はヘロヘロでした(^^ゞ

スクーリングはあくまでも学習の過程にすぎないので、評価に一喜一憂せず、今回得たものを次につなげて行ってほしいと思います。
posted by kuharc at 18:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ASU